以前、ワイシャツの呼称についてお話したのですが、
今回は、なぜ洋服の前合わせは、男性が右前、女性が左前なのか?
についてお話したいと思います。
ボタンが付いた洋服が着られるようになったのは
13~14世紀のヨーロッパ宮廷が始まりとされています。
当時は、そのような仕立ての服は高価なもので、上流階級の
貴族が宮廷で着用するものだったようです。
ボタン留めの洋服が庶民に広まったのは、大量生産が可能になった
17世紀以降になってからと言われています。
ちょっと話がそれますが、ファスナーは?と言いますと
1891年に米国ホイットコム・ジャドソン氏が、靴ヒモを結ぶ不便さを解決しようと考えたものがファスナーの起源とされています。
1921年に米国のメーカーが、閉める時の「シューッ」という擬音の「Zip」から
ファスナーを「ジッパー」と命名し、その呼び名も浸透しました。
日本では、1927年に尾道で「巾着(きんちゃく)」からもじって、ファスナーを「チャック印」として販売したところ評判になり、「チャック」という名前が定着しました。
つまり、この3つは同じものなのです。
*出典:ファスナーのなるほど
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」の違いより
https://www.ykk.co.jp/japanese/ykk/mame/fas_01.html
話を戻しますと、
洋服は、男女で服の前合わせが異なります。
理由としましては、諸説あり、
男性の場合、
- 右利きが多いため、右にぼたんがある方がつけやすい。
- 中世頃に、騎士が剣をするようになり、右手で抜きやすいことから。
女性の場合はいかがでしょうか?
- 貴族などの上流階級では、召使に着させてもらっていたことから。
召使が向かったときに、右にボタンがあり、つけやすくなることから。
- 赤ん坊を左手に抱えていて、授乳する際に都合がよいから。
などのようです。
では、和服はどうでしょうか?
和服の合わせは、男女とも右前です。
(服の前のえりの重ね方は、男女とも右前ですね。)
この右前になったきっかけは、奈良時代の719年に養老律令における
衣服令(えぶくりょう)という法律にあるとされております。
「初令天下百姓右襟(すべての人々はえりの合わせ方を右前にしなさい、という意味)」
尚、右前は刀を抜くとき、鍔(つば)にひっかかりにくいという理由もあるそうです。
これは、前出の西洋と同じ理由ですね。
日頃、当たり前の様に着ている洋服ですが、
ちょっと思いをめぐらせてみるのも、良いのではないでしょうか?
今日は服の合わせについてお話しました。
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